■媒体名:Scientific Reports
■掲載日:2017年3月8日
■論文タイトル:Eggshell membrane powder ameliorates intestinal inflammation by facilitating the restitution of epithelial injury and alleviating microbial dysbiosis
(卵殻膜は腸管上皮損傷の修復と腸内細菌dysbiosisの軽減によって炎症性腸疾患を改善する)
■出版元:ネイチャー・パブリッシング・グループ(NPG)
■研究者:賈慧娟1)、花手愛夏2)、アウワンピン1、3)、伊藤英臣4)、斉藤健司1)、小林彰子5)、八村敏志6)、福田真嗣3)、富田勝3)、長谷部由紀夫7)、加藤久典1、2)
1)東京大学 総括プロジェクト機構 総括寄付講座「食と生命」
2)東京大学 農学生命科学研究科 応用生命化学専攻
3)慶應大学 先端生命科学研究所
4)北海道国立産業技術研究所(産総研)バイオプロダクション研究所
5)東京大学 農学生命科学研究科 食品安全研究センター
6)東京大学 農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 食品安全研究センター
7)株式会社アルマード
【総括】
1.腸内細菌の多様性増大と病原性細菌の減少を特徴とする腸内細菌叢バランス失調の改善効果が示された
2.腸上皮細胞増殖の促進等による抗原流入および細菌等異物の侵入の低減、大腸におけるケモカイン遺伝子発現の減少による免疫反応の抑制や、それに伴う腸間膜リンパ節のTh17発現減少が見られた
3.肝臓におけるエネルギー産生活動の亢進が関与していることが示唆された
4.腸管に引き起こされた潰瘍の治癒を早め、疾患の寛解改善に寄与している可能性があると考えられた